お給料の手取りの計算すぐできますか？
働いた報酬として得られるお給料ですが、支払われる給料のことは額面給料と呼ばれます。
実際に手元に残る分を手取りといい、ここからはさまざまなお金が差し引かれているため、支払われる額は多いのにも関わらず、手元に残るお金は少ししかないと嘆く人も多いことでしょう。
額面の記載額から何が引かれ、手元に残るお金がいくらになるのかというお給料の手取り金額を計算する方法を知っていて、すぐにできるという人は実はそれほど多くありません。
計算がすぐできますかと聞かれて、できないと答える人の多くがたいていは支給額ではなく手取り額を見て、今月の給料はこれだけだったかと納得してしまうためです。
いろいろと天引きされて支給される以上、もらえる分で納得するしかないというのがたいていのビジネスパーソンの本音ですが、いったい何が引かれているのかを知っておかないと実際には計算が合っていないということも起こり得ることから、基本的な計算方法は頭に入れて毎月の習慣として計算しておくと理解も深まります。
手取りの簡単計算方法
手取りの給料の額がいくらになるかは、給料明細が手元に合って何が差し引かれる要素になるかを知っていれば、計算方法そのものは非常に簡単です。
計算式でいうと、明細の総支給額から天引きされた分を差し引きした残りが手取りです。
明細書は各会社によって異なるため、どこにあらかじめ天引きされる金額が記載されているかを知ることで、総支給額から差し引いていくと、残りが手にできる手取りというわけです。
天引きされる要素は各種保険料と税金で、これらはいわゆる控除と言われるお金に該当します。
給料明細が支給される金額と控除される金額とではっきり表示されていれば、明細を見ただけではっきりわかるでしょう。
これから転職するから実際にもらえる額がいくらになるかを知りたいときは、控除の内容を調べることで天引きされる金額がおおよそいくらになるかを調べます。
この額を支給額分から差し引くだけでよく、理解すれば簡単に分かるのも特徴です。
給料からなにが天引きされてしまうの？
総支給額がとして支払われる給料から天引きされる、いわゆる控除に該当するものとは何かというと、まず社会保険料があげられます。
会社の健康保険組合に加入している場合には健康保険料が、厚生年金に加入しているのであれば厚生年金保険で、40歳以上であれば介護保険料も天引きされます。
正社員や一定条件を満たす雇用条件で雇用されている場合には雇用保険が天引きされ、これらがいわゆる社会保険料と呼ばれる分です。
税部分としては所得税と住民税で、所得税は支払われた総支給額に基づいて毎月変動しますが、住民税はまず最初に金額を決めて、1年間をかけて給料から差し引いていきます。
最初に多めに取るように計算されていることから、年末調整を行うことで払い過ぎた分が戻される仕組みです。
これ以外に天引きされる要素は会社によって異なり、株式会社として上場している場合に社員に持ち株制度を導入しているなら、持ち株制度で積み立てる分が天引きされますし、個人で加入するよりも掛け金が安くなる団体生命保険に加入している人は、団体保険の掛け金も天引きされます。
会社が独自に財形貯蓄や社内預金などの、利回りのよい貯蓄を社員に対する福利厚生として導入している制度を利用していると、自分で決めた預け入れ預金も天引きされます。これらを差し引いて最終的に残る額が決まるというわけです。
まとめ
会社への就職や転職を考えるにあたって、支給されるお給料の額を事前に知ることは非常に大事です。
家族を養わなければならない人なら全体の支給額がいくらあるかを知り、その上でどんな内容で天引きされるものがあるのかを調べ、最終的な手取りを把握しなければなりません。
支給額が多くても、天引きされる内容も多いと手取りは少なくなってやりくりは苦しくなりますが、一方で手取りは多くても、年金や住民税の支払いを自分でしないといけない厚生年金未加入の会社は、将来の年金受給のために国民年金に加入する必要があり、受け取れる金額も少ないとあって注意を要します。
手取りは少なくなっても厚生年金保険料を差し引いてくれているなら、保険料の支払いは会社が半分負担してくれている上に国民年金よりも多くもらえるとあって、老後を安心して暮らすために今の手取りが少ないと考えれば納得できます。
老後よりも今が大事という人は少しでも手取りの多い方を選択するしかありませんが、国民年金の老後が大変になるのは明白ですので、支給額から何が引かれるのかという仕組みを知り、ざっくりとでも計算ができるようになっておくことは不可欠です。そうすれば、入社してから給料に関する悩みにとらわれずに済むでしょう。
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