上座と下座いったいどこなの?

上座と下座いったいどこなの?

上座・下座とは

大人であれば絶対に覚えておきたいマナーに上座・下座がありますが、これは日本独自の文化でもあります。上座の概念はその空間の中で一番安心、安全に過ごすことができる場所となっています。だからこそ、一番目上の人が上座に座ります。下座は上座の人を接待する側の人が座るところであり、一番目下になる人がそこに座る形です。

上座や下座は部屋だけでなくエレベーターやタクシーなど様々な空間で存在しており、入り口の近くが下座という単純なものではありません。この場合はどうかというのも、しっかりと定められています。日本人は上座や下座の扱いに関して非常に敏感なので、その当人がよかったとしても周りの人が腹を立てることもあるため、覚えておきたいものです。

基本的な上座・下座

上座や下座にはいくつかのルールがあります。誰もが聞いたことがあるものとして入り口から遠い席が上座というものです。出入り口が1ヶ所であれば入り口に近いところが下座、一番奥の席が上座ということになります。例外もあり、和室の中に床の間がある場合には床の間の前が上座です。出入り口に近いところが下座であることに変わりはありません。

一方、入り口がいくつかある場合もあります。この場合の上座や下座の決め方はどこが一番落ち着ける席かという考え方です。出入りが多いような場所が下座となり、出入りを気にしなくて済むような場所が上座となります。これらもマナーの1つですが、入り口が複数あった場合の決め方を知っている人は意外と少なく、間違った判断をしてしまうことがあるので気をつけないといけません。

また左上位と呼ばれる決め方もあります。左側が上手、右側が下手という決め方があり、左側から序列が高い人を当てはめていくような形です。接待の場合には接待相手が上座です。これらのルールを覚えておくだけで、どのような場面になった場合でも上座や下座の対応を間違えることがなくなります。マナー違反になることも少なくなるので基本的なものだけでも覚えておくと楽です。

上座・下座ビジネス編

ビジネスにおける上座や下座で一番間違えやすいのがタクシーの中です。基本的にタクシーは後ろに3人、前に1人が乗る形です。下座にあたるのは助手席であり、この人がお金を払うなどの対応を行います。問題は上座ですが、タクシーに入る際に奥から詰めて乗るのが大前提なので、一番奥に目上の人が乗ります。序列が2番目の人は先に3番目の人を真ん中に入れてから入ります。この理由は運転席の後ろが一番安全であることも大きく関係しています。

これがベースではあるものの、例えば一番目上の人がケガをしている場合や足を悪くしている場合もあります。この時にはあえて乗り降りがしやすいところに誘導するというのも1つのやり方です。ただその場合は一言お伺いを立ててから行うのがスマートです。上司がいる場合にはその上司に相談をしてからそのようなアクションを起こすことも大切です。ビジネスの世界では臨機応変な対応が重要であり、上座や下座に関するマナーでもそれは当てはまります。

次によくあるのがエレベーターでのマナーです。この場合は一番目下となる人が操作盤の前に行きます。奥側が上座となりますが、なるべく中央のあたりにいてもらう形が自然です。人が乗っている場合にはドアを押さえながら先に上司などを乗せることになりますが、誰も乗っていない場合には失礼しますと一言断りを入れて先に乗り込んで操作し、誘導する形もあります。降りる際には上司などを優先して降りてもらって、最後に出るような形が理想的です。

取引先の方と一緒にいる場合はその方をメインに考えられますが、会社の人間だけの場合にどのような序列で考えればいいのか混乱する人がいます。この場合はまず役職が最優先され、その次に社歴、最後に年齢となります。役職が同じなら社歴が長い人が上、役職も社歴も同じなら年齢が上の人が優先という形です。規模が大きいところでは社歴がどうだったかすぐに分からないケースもありますが、たいていの場合はわかるようになっています。

気を遣うことが多いと感じることもありますが、結局は相手の思いやりがベースです。杓子定規的にマナーを覚えても使いこなせなければ意味がありません。それよりも相手のことを気遣い、自然と敬う気持ちがあれば上座と下座の区別はもちろん、臨機応変な対応も可能です。基本的なシステムを理解し、ケースバイケースで対応するような形をとっていけば失礼のない形に出来るはずです。

食事の際の上座と下座

食事の時にも上座と下座というのはあります。和室で食べる場合は床の間があるところが上座、入口に近いところが下座です。一方、カウンターで横並びになるケースでは下座は入口に近いところですが、上座は一番奥とはなりません。寿司屋であれば大将の目の前の席が上座となります。中華料理屋のような丸テーブルでは入口に一番近い所が下座、その反対側が上座です。このように見ていくと、食事の場合でもそこまで難しいルールはありません。

ここで気を付けたいのが目上の人から上座を勧められるケースです。あなたが一番目上だからという理由ではなく、そのようなことを忠実に守るのではなく来た人からとにかく奥に詰めていくべきだという配慮によるものです。いきなり最初からお言葉に甘える形をとるのではなく、注文などを理由に入口のところに座ると1回返答します。それでも上司などが奥へ詰めるように促したらその時にお言葉に甘えるのが理想的です。

タクシーやエレベーターと違って、例外となるものが少ないのが食事や居酒屋などのケースです。ただ、その人は良くても周りはそれを許さないということはよくあるので、周りの反応を十分に確かめながら対応するのが一番です。

いかがでしたでしょうか?

色々と面倒そうに感じる人も多いかもしれませんが、このマナーを身につけておくだけで、周囲の評価は自然と上がります。礼節を重んじる人はまだまだ多く、立場をわきまえて接することが出来ることへのポイントは高いです。エレベーターに乗る際も常に操作盤のところへ行くという習慣をつけるだけでも十分です。結局、これらのことは相手に対する自然な敬意によって成り立ちます。目上の人を敬うのはビジネスのためではなく、人間として当然のことという考え方が必要です。

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